メモリ増設改造


 使用するSRAMは「HM628128ALFP-7」(LFP-7の'7'はアクセススピードを表していますが、ポケコンで使用する場合はあまり気にしなくていいです)もしくは同等品です。ちなみにこれ1個で128KBの記憶容量があります。
 Z-1の場合、もともと基板上にこの128KBのSRAMを載せるためのランドが2つ用意されていて、その片方に通常は32KBのSRAMが載っています。(FX-890Pの場合は両方に32KBのSRAMが載っています)
したがって、この両方に128KBのSRAMを載せることで簡単に256KBまで増設することができるのですが、実際はここまでメモリを増やしてもたいして意味が無いです。
特にすでに載っているSRAMを取り外すにはかなりの労力とリスクが伴いますから、ここは無難に空いているもう片方に128KBのSRAMを載せて計160KBとするのがいいでしょう。

 基板の出し方ですが、まず電池類を全てはずし、次に裏にある15個の黒いネジをはずします。
すると裏蓋が外れますが、ACアダプターのところにバネがあったり裏蓋内面に圧電スピーカが付いていたりするのでご注意を。
 これで基板が出てきますが、肝心のSRAMはこの基板の反対側にあるので更にこの基板をはずします。
 フィルムケーブル2個、ハンダづけされている銅箔2個所、銀色のネジ6個、赤と黒のケーブルをはずします。(フィルムケーブルは白いポッチを引けば外れます)
そして基板をひっくり返すと基板中央にSRAM(HM62256)があるのが見えるでしょう。
そのSRAMのすぐ隣にそれらしいランドがあるはずなので、文字の向きを元からついてるSRAMと合わせるようにして128KBのSRAMをハンダづけします。
SRAMをハンダづけするときは、予めランドの方に薄くハンダを塗っておき、その上にSRAMの足を乗せてコテ先で足を暖めるようにするといいですよ。
なおこの時、はみ出したハンダで隣の足とショートするということの無いようにくれぐれも注意しましょう。

 さて、あとはもと通りに戻しておしまいです。
SRAMがきちんとハンダづけされていれば自動的にメモリが認識されるので、なにか設定を変えたりとかする必要はぜんぜんありません。
リセットをかけてみて160KBと表示されれば成功です。

 もし万が一システムのチェックをしてみたいというときは「SYSTEM *」と入力してみましょう。

NIFTY-Serve YHW02344
村中 昭雄(STEAR)